このイベントは終了しています。イベント詳細は、実施当時の告知ページを再現しています。

情報学部尼岡研究室制作展

2025年1月7日、8日 11:00~17:00

  • 開催日:2025年1月7日(火)、8日(水)
  • 開催時間:11:00~17:00
  • 主催団体:情報学部情報学科尼岡研究室
  • 開催形式:体験型アート
  • 外部ゲスト:なし
  • 入場料等:なし

主催者に会いに行こう!

情報学部の尼岡研究室は、人と人、人と情報、そして人と人を取り巻く物質・環境をどのようにつなぐかについて研究しています。その2024年度の卒業制作として、体験型アートの展示をMEISEI HUBで開催しました。初めてのMEISEI HUBでの開催の模様を、卒業を控えた情報学科のお二人に語っていただきます。(取材日:2025年1月29日 本文中にある所属等は取材日時点のものです)

情報学部を飛び出し、MEISEI HUBで卒業制作を発表へ

岸野さん:情報学部情報学科尼岡研究室に所属している4年生の岸野です。3月で卒業なのですが、そのまま尼岡研究室に残ります。

加藤さん:同じ尼岡研究室の4年生、加藤です。私は卒業してメーカーに就職します。

岸野さん:(なぜ、今回卒業制作の発表をMEISEI HUBで行うことにしたのですか?)そうですね、一つ上の先輩に卒業制作物の評価実験を何処でしたら良いかと相談したら、「MEISEI HUBがいいんじゃない?」と薦められたんです。ちょっと見たら使い勝手も良さそうだし、それでここで展示させていただくことにしました。

加藤さん:情報学部のスペースでやっても良かったんですが、そうすると情報学部の人しか来ないんですよ。ハブでやることで情報学部以外の人や、学年が違う人など幅広い人たちを集められることに魅力を感じました。もともと、情報という見えないものと人というリアルなものをつなぐインターフェイスが私たちの作品です。だから、情報に対する予備知識や経験がない人でも、動かせるといいんですよね。だから情報学部以外の多様な人が集まる場での展示は私たちにとって重要な学びがあるのです。

情報学部情報学科4年 岸野愛美さん
情報学部情報学科4年 加藤績希さん

MEISEI HUBで発表したことのメリット

加藤さん:私の作品ですが、実は暗い場所を想定した作品だったんです。しかし、MEISEI HUBだと電気が消せないこともあり、自分の思い描く暗さになりませんでした。でも、これは心理実験じゃなくて、ユーザーインターフェイスの実験です。だから、理想的な環境ではない状況でも、様々な人に触れてもらうことの方が意味があるので、MEISEI HUBというオープンスペースでの展示は私的に意味があることでした。

岸野さん:実は私、当日体調を崩して会場に行けなかったんです。自分の作品を体験してもらって、自分の意図を伝えたかったです。また、年齢や知識の違い、たとえば、小学生と学生と教授とか、それによって反応が違うかもしれない。それは、アンケートや装置の記録というデータとして残るものだけでなく、驚きや戸惑いの表情や、操作のスピードなどにも意味があります。そういうものにリアルタイムな人の反応などを、実際に目に見ることができることもMEISEI HUBでやる意味だったので、残念でした。

当日、参加した人たちの感想アンケートです

岸野さんの作品へのアンケート

  • 丸くんなど、可愛い図形が出る度に楽しさを感じられました。また、いっぱい出したい!と思えるもので、さらにやりたいという気持ちをもたせられるのもいいと思いました
  • 感情や、性格だけでなく、人生があることを伝えられると、人間と同じような感覚になって面白いなと思いました!

加藤さんの作品へのアンケート

  • 雨を室内で直接的に感じる体験が楽しかったです。
  • 自分で水を落とせるのが面白かった。
  • めっちゃ降らす雨モードとかあっても面白いと思いました。

MEISEI HUBの体験はこれからの仕事に生きる

加藤さん:私は春には卒業してメーカーでの仕事に就きます。これからの開発では、モノ単体の性能だけではなく、モノと人とのインターフェイスがますます重要になると思います。

尼岡研究室で人と機械(情報技術)をつなげることを学んだこと、そしてそれをMEISEI HUBのようなオープンな環境でテストできた経験は、今後の仕事の中できっと生きると思います。

岸野さん:私たちの研究室は、人と情報技術を繋ぐ一種の手法として情報技術を用いてアート分野へアプローチしています。私たちの作品は実際に「動いている状態」を見ていただく方がはやいと思います。私たちの作品は以下のURLでご覧頂けます。ぜひサイトを訪ねて、感想を聞かせていただければ幸いです。

ナラティブインタラクション「消し太郎&消し子」「ざ・わーるど・おぶ・むしめがね」(岸野愛美)

https://youtu.be/MikGP17YpXE

「Drop Sound」(加藤績希)

https://youtu.be/rA5Oiod-W4k

MEISEI HUBで学問を開いていく

岸野さん:MEISEI HUBというオープンスペースでできたことは、自分たちの研究を多様な目、多様な感覚、多様な行動の中で評価できるというのは非常に良い体験でした。特に実用的・実践的な研究分野というのは、そういう評価環境が整うことで発見も増えるので、MEISEI HUBを研究の場で使うのは非常に良いと思います。

加藤さん:今回は、水やシャボン液を使うような作品もあったんです。そういったものは規制される場合が多いんですが、今回は許可をいただき展示をすることができました。ちょっと難しい場合でも、「やるな」ではなく、「やる方法を一緒に考えて提案」してくださりました。 展示って、場所によっては環境の都合上、「やりたいことをやることができない」場合がけっこうあります。だからこそ、「やりたいことをやらせてくれる」というのは、とても重要で、その意味でもMEISEI HUBと研究は相性が良い部分があるかも知れませんね。