このイベントは終了しています。イベント詳細は、実施当時の告知ページを再現しています。

つながりの木(つながる掲示板)

2024年10月1日~11月6日
平日9:00~18:00/土曜9:00~17:00

  • 開催日:10月1日(火)~11月6日(水)
  • 開催時間:平日9:00~18:00/土曜9:00~17:00
  • 主催団体:GADEN design network
  • 開催形式:インスタレーション
  • 外部ゲスト:なし
  • 入場料等:なし

主催者に会いに行こう!

主催団体のガーデンは、デザイン学部の荻原修先生を中心に、現役の学生とOB・OGで構成される50人ほどのデザイングループ。外部からの依頼やイベントがある度に、参加できる(したい)メンバーが集結してデザインで問題を解決するプロジェクト集団です。そのガーデンがMEISEI HUBで取り組むインスタレーションが「つながりの木」。そのつながりをレポートします。(取材日:2025年1月22日 本文中にある所属等は取材日時点のものです)

ガーデンは「外」に開かれたデザイン集団です。

デザイン学部デザイン学科2年 粟野です。

ガーデンは普通の大学サークルとちょっと違って、学生だけでなく、OB・OGも加わっています。そして修先生の呼びかけで、外部からの依頼などを受け、その都度チームを組んでデザインに当たります。「学外のメンバー」も加わり、「学外の案件」を扱うという点が大きく違いますね。

ガーデンのメンバーは全部で50人くらいなんですが、その内学生は20人くらいです。ただ、今年は1年生がゼロで、2年生も少なく、ガーデンに人を集めたいなとは前から話していました。

そこへ、修先生から「MEISEI HUBで企画募集しているよ」とチラシを魅せてもらいました。人数が少ない中で何ができるかなと考えたときに、パッと人数を集めるような一発もののイベントは無理だな、と。そこで、皆の記憶に残るような、言われれば「ああ、あれか」と話が続くような、そういう企画をガーデンらしいデザインで解決しようと思いました。 ガーデンという名前なんで、苗とか草、木をモチーフにしました。そして、知名度アップが目的なので「つながり」を大事にしょうと。この二つから「つながりを生むための掲示板」というアイデアが生まれました。

デザイン学部デザイン学科2年 粟野航さん

当初は2週間の予定でしたが、結局1ヶ月の展示となりました

当初は10月最初の2週間の予定でした。ところが、MEISEI HUBのスタッフさんから「延長してみない」と声を掛けてもらいました。文化祭まで延ばしてもらえれば、さらにお客さんにも見てもらえますよね。そこでお言葉に甘えて、文化祭終了までの1ヶ月の展示となりました。

こういう大学の施設を使う場合は、申込時にも、そして実施時にも、けっこう縛りが多いですよね。ところが、MEISEI HUBは申込時に企画が曖昧だったりしてもOKだし、実施後も柔軟に対応してもらえるのが助かりました。やっぱり1ヶ月できたので、反応も増えたのかなと思います。

つながりの木にふせんの花と葉が開いていきました

写真が「つながりの木」の全体図です。まずMEISEI HUBのイベントエリアの壁に木のオブジェを設置しました。そして、このオブジェの手前にふせんを置いて、その付箋に一言書いてもらって、オブジェに貼り付けるというのがつながりの仕組みです。

1ヶ月の期間で80枚ほどのふせんの花と葉が広がりました。内容は、割とみんな大学時代にやりたいことの決意表明みたいな感じでした。日本一周したいとか、世界旅行とか、資格を取りたいとか。彼女が欲しいっていうのもありました。そして、そのまわりに「いいね」とか、応援メッセージがあって、そんな感じで夢がつながるという感じでした。

正直、ここまでつながると思っていませんでした。できたらいいな、とは思っていたのですが、本当につながりってできるし、それを可視化できるんだなって、我ながらビックリしています。

MEISEI HUBは、つながりを大きくしてくれる場所

今回、MEISEI HUBというオープンな場所でできたので、やはりデザイン学科以外の人もふせんを貼ってくれました。

ガーデンはOB・OGという縦の広がりはあるのですが、その全員がデザイン学科の関係者で、横(学部)の広がりはないんですね。学部を越えたつながりを築けそうだ、それを感じられただけでもMEISEI HUBを使った効果がありました。

ただ、今回は自分たちの組織を説明するポスターしか用意していなかったんですね。僕たちの活動の一番の面白さは、実際に外部からの依頼やイベントに対して「人を動かすカタチ」を提供できること。そういった実際の活動を紹介したら、もっとガーデンへの関心を持ってもらえたかなと思いました。その点は反省です。

デザインというのは、ただの「造形」じゃありません。人の気持ちを動かし、行動を動かし、そして記憶を動かすことにあります。だとしたら、他の学部の人たちも、その大きなデザインの輪に加わることができるし、加わることでガーデンが生み出すアウトプットがより豊かになると思うんです。

そういう意味でも、ガーデンの横の広がりをつくる場所としてMEISEI HUBを活用できたらと思っています。

実は、MEISEI HUBでの新しいインスタレーションを計画中です

最後に個人的なことになりますが。

実は、既にMEISEI HUBの方からお声がけいただいていて、次の計画もあるんです。

今回のつながりの木は「つながる掲示板」だったのですが、フォトスポットとしてもけっこう使われて、そこそこ評判だったらしいんです。そこで、春からはイベントスペースとオープンスペースの間にある「柱」をまるまる任せてもらって、そこにもう一回、掲示板のようなものをつくることになったんです。

フォトスポットがそうなんですが、ぐちぐちと言葉で書くよりも、パッと引っかかるという効果が生まれるのが、デザインの一つの強みです。今、どういうデザインにするか考えているんですが、人が何故か足を止めてしまう。何か引っかかりを感じてしまう。そして、そこから偶然のつながりが生まれる。そういうつながりをデザインで生み出せれば最高です。

これが上手くいけば、季節によって装飾を変えたり、時間を掛けて成長したり、そういう挑戦もできると思います。もちろん、そのレベルに達するだけの出来を期待されているわけで、そこは大変なんですが、頑張ってみたいと思います。